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(コラム)『スター・ウォーズ』、1から観るか?4から観るか?

 

現在、『マンダロリアン・アンド・グローグー』が公開され、改めて『スター・ウォーズ』の観る順番が話題になっています。

 

ちなみに『マンダロリアン・アンド・グローグー』はドラマ『マンダロリアン』の続編ではありますが、ドラマシリーズや『スター・ウォーズ』シリーズを観ていなくとも楽しめる内容になっています。

また、ドラマ『マンダロリアン』のシーズン1も『スター・ウォーズ』シリーズを観ていなくとも楽しめる傑作ドラマなので、ここを入り口にするのもおすすめです。

しかし、シーズン2以降は映画やアニメシリーズを観ている方がより楽しめる内容になっているため、やはり『スター・ウォーズ』をどこから観れば良いのかが問題になってきます。

 

というのも『スター・ウォーズ』は制作されたのが456→123→789という順番になっており、数字の順通りに観ると映画内での時系列順にはなってはいるものの、設定の説明や物語上のサプライズは制作順に観ていることを想定した描写も多く、1から観るには設定的にも物語的にも入門編としては過不足が目立つため、制作順に観ていきながら世界や歴史の広がりを体験していくことが前提の構成になっています。

また、456が公開されたのが77年から83年の間、123が公開されたのが99年から05年の間となっており、特撮技術で撮られた456からCGを駆使した映像に変わった123への技術の変化は制作順で観た方がよりビビットに感じられます。

上記のような理由から『スター・ウォーズ』の映画は1から順ではなく、4から観始めるのがおすすめということになります。

更に456→123という順番ではなく、4と5を観た後に123と過去パートに戻り、最後に6を観るというのが1番盛り上がる順番だという意見もあり、確かにこの順番も非常に考えられたものだと言えます。

 

さて、6まで観た後は789に進めばいいのかというと別の問題が絡んできます。

7の『フォースの覚醒』は北米の歴代興行収入第1位の作品であることからもわかるように非常に大きな期待を持って公開された作品であり、公開当時もお祭り騒ぎのような盛り上がりだったのですが、物語的にも制作的にも一貫性の欠けた3部作であったことが公開される度に露呈してしまい、今ではファンの中でも賛否でいえば否の意見が多い3部作になってしまいました。

1から6までで完結していた物語を無理やり拡張したようなものでもあり、更には生みの親であるジョージ・ルーカスの手を離れてしまったことも重なり、789は必ずしも観ないといけない作品ではないと言わざるを得ないのが現状です。

 

ただ、『スター・ウォーズ』シリーズの広がりは映画だけではなく、アニメシリーズやドラマシリーズ、小説やゲームにも広がっており、特にアニメシリーズやドラマシリーズには傑作やシリーズをより深掘りした作品も多数あります。

特に2と3の間を描いた『クローン・ウォーズ』や3と4の間を描いた『反乱者たち』といったアニメシリーズは大ボリュームながらも今の『スター・ウォーズ』シリーズの根幹となるような重要なエピソードも多い作品です。

ジョージ・ルーカスの愛弟子で、今現在のルーカスフィルムのトップとなったデイブ・フィローニが手掛けている作品でもあり、近年のドラマシリーズや『マンダロリアン・アンド・グローグー』でも『クローン・ウォーズ』や『反乱者たち』に出てきたキャラクターや設定が数多く登場していることからも、今後ますますシリーズにとって重要な作品になってくると思われます。

全話を制覇することはハードルは高いかもしれませんが、気になるキャラクターが登場する回を調べて観るというのもおすすめです。

 

また、『マンダロリアン・アンド・グローグー』がドラマシリーズの続編ということからもわかるように、789で失速したシリーズの勢いを補っていたのがドラマシリーズでした。

中でも『マンダロリアン』シーズン1は『スター・ウォーズ』の原点でもある世界中の娯楽映画の面白い要素を集め一つの作品に凝縮するというコンセプトに立ち返った傑作ドラマでした。

他にも4の直前を描いたスピンオフ映画『ローグ・ワン』の前日譚であるドラマ『キャシアン・アンドー』も重厚かつ濃密な政治サスペンスが描かれており、『ローグ・ワン』のテーマでもあった市井の人々の視点から観た『スター・ウォーズ』の世界を更に突き詰めた非常にクオリティの高いドラマ作品です。

 

というように、『スター・ウォーズ』シリーズの幹は映画を制作順に観ることが前提のシリーズではありますが、映画だけではなく、アニメシリーズやドラマシリーズも楽しんでいくとそもそも制作順にこだわって観ることは必須ではないこともわかってきます。

4から観始め、『スター・ウォーズ』の映画を6本観た後は、気に入った作品の時系列に近いアニメシリーズやドラマシリーズを観ることで、よりシリーズの奥深い魅力を理解していくのがおすすめのルートになります。

その手助けとして『THE STAR WARS BOOK』や『スター・ウォーズ タイムライン』といった図鑑的な本やシリーズ全体を時系列順にまとめた本が手元にあるとより理解が深まるかもしれません。

来年に公開される『スターファイター』という作品は9の5年後の世界が描かれるとされており、この作品の出来によってはまた789の意味が変わってくる可能性もあります。

 

来年は1作目の『スター・ウォーズ』が公開されてから50周年を迎えます。

あなたはどのようにその時を迎えますか?