最近は『aikoの詩。』というaikoさんのデビュー20周年を記念するシングルコレクションをよく聴いています。
aikoさんといえば、宇多田ヒカルさんや椎名林檎さん、浜崎あゆみさんらと並び1998年にデビューしたミュージシャンです。
この4人の中では宇多田ヒカルさんと椎名林檎さんを熱心に聴いており、aikoさんに対しては熱心なリスナーとは言えませんでした。
けれども、ここ10年くらいは菊地成孔さんのラジオ番組でのほとんどラブレターとも言えるような曲紹介やチバユウスケさんの「二人」への興奮、音楽評論家の田中宗一郎さんの熱の入れ込みよう、宇野維正さんの『1998年の宇多田ヒカル』内での宇多田ヒカルさんや椎名林檎さんらと対比させた文章など、aikoさんに対して興味を向かせることが多々あり、だんだんとその存在感が増していきました。
そういったことと並行して初期の頃のアルバムを集め聴いてみると、普通ならえぐみすら感じさせるブルーノートを用いたブラックミュージック的なエッセンスを、それ自体をえぐみとして全く意識させないほど巧みにポップスに落とし込む手腕に対して確かに天才的だと思いました。
また、一貫したaikoさんらしさを感じさせるカラーはあるのですが、多様なリズムやアレンジは聴けば聴くほどに魅力が増してきますし、歌詞もキラキラしたものだけではなく、反時代的なドロっとした部分があるのもたまらない点です。
そして、『aikoの詩。』でこの20年間に発表されたシングル曲をまとめて聴いてみると、初期の曲から最近の曲まで楽曲の魅力が全く目減りしておらず、改めてその一貫したクオリティの高さに驚かされます。
一方、先日の蒼井優さんと結婚を発表した直後の山里亮太さんのラジオ番組『山里亮太の不毛な議論』にゲスト出演された際のaikoさんのメール読みでの爽やかな「ありがとうございます」の素敵さも忘れられません。
ミュージシャンとしてのaikoさんの才能も凄いのですが、そういった人としての魅力の大きさもaikoさんに惹かれる部分です。