チャート式ポップカルチャー

チャートやプレイリストから現在の音楽や映画を眺めるブログ

(コラム)『ブラックパンサー』から眺める音楽と映画の共闘

Spotifyバイラルチャートを頻繁に更新しているこのブログに一番登場しているミュージシャンはおそらくケンドリック・ラマーです。

というのも、彼がプロデュースを務めた映画『ブラックパンサー』のサウンドトラックがリリースされ、その影響がバイラルチャートに反映された日の記録を残そうと思ったのがこのブログの始まりだからです。

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現状、名実ともにナンバー1のラッパーであるケンドリック・ラマーは2014年の第56回グラミー賞の時点で新人賞にノミネートされるだけでなく最優秀アルバム賞にもノミネートされていました。

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その後も2016年の第58回と2018年の第60回のグラミー賞でも多数ノミネートされており、主要4部門の受賞こそないものの確固たる評価を築くだけでなく、毎回記憶に残る素晴らしいパフォーマンスを観せてくれています。

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グラミー賞だけに限らず、ここ日本においても今年のフジロックのヘッドライナーとして来日することや、国内のバイラルチャートにも『ブラックパンサー』のサウンドトラックから多数チャートインしていることからもその人気が伺えます。

 

 

HIP HOPやR&Bに限らず、フィーチャリングやフックアップが非常に多い昨今を象徴するかのように『ブラックパンサー』のサウンドトラックにも現在の音楽シーンを代表するミュージシャンが集っています。

ザ・ウィークエンド、ジェイムス・ブレイク、アンダーソン・パーク、フューチャー、SZAなど参加ミュージシャンを羅列するだけでもその豪華さにクラクラしてくるのですが、このサウンドトラックに限らず先に挙げたミュージシャンのアルバムでも同じく様々なミュージシャンが参加しています。

今は才能を持った人が共闘する時代なのでしょう。

 

これは音楽シーンに限った話ではなく、映画でも同じことが言えます。

その最たるものがマーベル・シネマティック・ユニバース(以下MCU)でしょう。

2008年の『アイアンマン』がヒットし、着実にシリーズを重ね『アベンジャーズ』の大ヒット以降、エンターテイメント業界の台風の目としてその潮流を生み出してきました。

特に『アベンジャーズ』シリーズや『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』のようなユニバースを強く意識させるような作品はまさしく共闘の象徴と言えるでしょう。

 

フェイズ

公開年

作品名

監督

世界興収[億$]

フェイズ1

2008

アイアンマン

ジョン・ファヴロー

5.85

2008

インクレディブル・ハルク

ルイ・レテリエ

2.63

2010

アイアンマン2

ジョン・ファヴロー

6.23

2011

マイティ・ソー

ケネス・ブラナー

4.49

2011

キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー

ジョー・ジョンストン

3.70

2012

アベンジャーズ

ジョス・ウェドン

15.18

フェイズ2

2013

アイアンマン3

シェーン・ブラック

12.14

2013

マイティ・ソー/ダーク・ワールド

アラン・テイラー

6.44

2014

キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー

アンソニー・ルッソ, ジョー・ルッソ

7.14

2014

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー

ジェームズ・ガン

7.73

2015

アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン

ジョス・ウェドン

14.05

2015

アントマン

ペイトン・リード

5.19

フェイズ3

2016

シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ

アンソニー・ルッソ, ジョー・ルッソ

11.53

2017

ドクター・ストレンジ

スコット・デリクソン

6.77

2017

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス

ジェームズ・ガン

8.63

2017

スパイダーマン:ホームカミング

ジョン・ワッツ

8.80

2017

マイティ・ソー バトルロイヤル

タイカ・ワイティティ

8.51

2018

ブラック・パンサー

ライアン・クーグラー

 

2018

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー

アンソニー・ルッソ, ジョー・ルッソ

 

 


更に忘れてはならないのは、MCUのフックアップ力です。 

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズは今や他のMCU映画以上の人気シリーズとなっていますが、監督のジェームズ・ガンといい、主演のクリス・プラットといい、原作の扱いといい、これ以前以降では全く違った感覚のように思えます。

その点では、『ブラックパンサー』の監督を務めたライアン・クーグラは前作『クリード チャンプを継ぐ男』で既に成功していたとはいえ、その主要出演者であるマイケル・B・ジョーダンシルヴェスター・スタローンテッサ・トンプソンの3人がそれぞれMCU作品に出演していることからも共闘であり、フックアップと言えるでしょう。

そして何よりこの『ブラックパンサー』は映画と音楽との共闘の結晶のような作品なのは言うまでもありません。

 

さて、先に公開されたアメリカではオープニング興収が歴代5位となるような記録を打ちたてました。

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これはMCU映画の中でも『アベンジャーズ』に次ぐヒットで『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』や『シビル・ウォー』をも越え、単独ヒーローのアメコミ映画としては破格のヒットだと言えます。

 

日本での公開は3月1日ですが、この日は他にもクリント・イーストウッド監督の『15時17分、パリ行き』やギレルモ・デル・トロ監督の『シェイプ・オブ・ウォーター』も公開され映画好きにとってはお祭りのような日なのですが、映画好きにとっても音楽好きにとっても見逃せない『ブラックパンサー』も非常に楽しみです。