90年代のイギリスで起こったブリットポップというムーブメントを中心にSpotifyのプレイリストを作りました。
ブリットポップというのは90年代、特に94年頃から97年にかけて起こったイギリスならではの価値観を強く押し出したムーブメントのことです。
真っ先にオアシスとブラーの2大バンドのセールス対決が取り上げられますが、パルプの『コモン・ピープル』がそのムーブメントの本質を捉えているように、イギリスならではの華やかさの中にも皮肉混じりのユーモアが内在する点が本質であり、デーモン・アルバーンやジャーヴィス・コッカーの知性が注目された一方、リアム・ギャラガーとノエル・ギャラガーのロックスター然とした佇まいや、労働者階級ならではの反骨精神が入り乱れることによって成り立っていたムーブメントです。
また、当時のイギリスで隆盛を極めていたダンスミュージック、そして音楽だけではなくスポーツやアート、ファッションなども同時期に活況をみせ、イギリス文化全体の盛り上がりをクール・ブリタニアと称していました。
しかし、クール・ブリタニアを推していたトニー・ブレアへと政権交代した途端、ブリットポップはその狂騒が覚め、ブラーのデーモン・アルバーンはいち早く「ブリットポップは死んだ」という発言と共にアメリカのオルタナティヴロックに接近したアルバム『ブラー』をリリース、更にはそれ以上の衝撃を持って受け止められるレディオヘッドの『OKコンピューター』のリリースによりシーンの空気感が再び変わっていくことになります。
当ブログでは以前作成した以下の2つのプレイリストの間に当たるわけですが、厳密に言えばニルヴァーナがイギリスでも大きなヒットを飛ばしていた時期と、レディオヘッドの『OKコンピュータ』から『キッドA』までの時期がすっぽり抜けていますが、それだけニルヴァーナとレディオヘッドの存在が大きいということでもあります。
ぜひ、その2バンドの存在を意識しながらプレイリストを聴いてみてください。
chart-pop-696.hatenablog.com