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(コラム)パルム・ドールを受賞した是枝裕和監督の『万引き家族』

第71回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品されていた是枝裕和監督の『万引き家族』が最高賞のパルム・ドールを獲得しました。

 

また、グランプリはスパイク・リー監督の『Blackkklansman』、監督賞は『Cold War』のパベウ・パブリコウスキ監督、男優賞はマッテオ・ガローネ監督の『Dogman』に出演したマルチェロ・フォンテ、女優賞はセルゲイ・ドボルツェボイ監督の『Ayka』に出演したサマル・イェスリャモワ、脚本賞はジャファル・パナピ監督の『3 Faces』とアリーチェ・ロルバケル監督の『Happy as Lazzaro』、審査員賞はナディーン・ラバキー監督の『Capharnaum』らに授与され、更には審査員メンバーたっての希望でジャン=リュック・ゴダール監督の『The Picture Book』に特別賞が授与されました。


日本人監督としては衣笠貞之助監督の『地獄門』(1953)、黒澤明監督の『影武者』(1980)、今村昌平監督の『楢山節考』(1983)と『うなぎ』(1997)に続き、21年ぶり史上4人目のパルム・ドール受賞者となった是枝監督ですが、授賞式では「この映画祭に参加するといつも思いますが、映画を作り続けていく勇気をもらいます。そして、対立している人と人を、隔てられている世界と世界を映画が繋ぐ力を持つのではないかという希望を感じます」と『ブラックパンサー』のメッセージ性とも重なってくるスピーチを行いながらも、「今回みなさんにいただいた勇気と希望をまず一足早く戻ったスタッフとキャストに分かち合いたいですし、作品が選ばれたにも関わらず、ここに参加できなかった二人の監督たちとも分かち合いたいですし、これから映画を作り、ここを目指す若い映画の作り手たちとも分かち合いたいと思います」という、『シェイプ・オブ・ウォーター』で作品賞を受賞したギレルモ・デル・トロ監督が「今のあらゆる状況を変えようとしている若い人たちに捧げたい」と語っていたこととも繋がる、2018年の今のムードを反映した素晴らしい言葉を残していました。

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パルム・ドールを獲得したことでますます公開が楽しみになった『万引き家族』ですが、『アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダル』や『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』など、貧困をテーマにして描かれた傑作映画が相次いで公開されているタイミングとも重なっていることもあり、日本を舞台にした場合どの様なストーリーや描写になるかも気になるところですが、公開日の6月8日まではまだ少し時間があるので、是枝監督の作品の中でも特に好きな『空気人形』や『海街diary』などを観直して、『万引き家族』に備えたいと思います。

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